mizuito-tsumugi

〜 日 々 を 織 る 〜

寝不足は続くよ どこまでも・・・

昨夜もだけど、さっきも廊下でずっと一人喋り続けているので

(しかも私の部屋のドアの前近くで)うるさいし気になるしで

また叱ってしまった・・・

さっきは、自分で掃除機の柄にかけた帽子を人だと思って

ひたすら話しかけていたようだ。

その後は、ベッド脇のコンセントを何故か抜いてベッドの上にあげて

「先生が何をされたいのか分らないから、何もできない」

と言いにきた。

先生って誰さ?何をしたいのか、こっちが聞きたい・・・

テレビとか充電器とかのコンセントが挿さっているタップを抜かないでくれ…

こんなことが毎日毎晩、30分〜1時間おきくらいに発生して、

ドアの前で呼ばれたり、いきなり部屋の中まで突撃されたりである。

赤ちゃんの夜泣きより授乳よりスパンが短いのです。。

 

うちの母は、何しろ頑固に受診してくれないので正確なところは分らないが

素人判断ながら症状を見るに、アルツハイマーではなく

おそらく「レビー小体型認知症」だと思われる。

理由1:症状に波があり、認知が割とはっきりしている時とダメな時の落差大

理由2:幻視・幻聴が多い(母の場合「人」が見え、会話が聞こえる)

理由3:記憶の捏造(被害妄想)がすごく、本人にとって後々までリアル

物忘れは最近増えて、自分が動かしたり何かした行動そのものを覚えていないので

「誰かが入ってきて隠した」とか「さっきいた人たちが勝手に持っていった」

といったことを言う。

アルツハイマーによくある物盗られ妄想だと、同居家族や介護者が犯人扱い

されることが多いらしいが、うちの場合は「実在しない人たち」が犯人。

自分で動かした、持っていったとは認めない。

ただし、認知症状が出ていない時は、「そうだわ、さっきXXXするために

ここに置いたのよ」あるいは「そうじゃない、何で忘れてたのかしら」

イヤだわ〜っ、と笑う。かつてのように。

 

一番厄介なのは、話している最初の方は認知がしっかりしていたのに、

いつの間にかそれが揺らいで、気がつくと認知症状が出ているという

ソフトランディング型(ランディングか?)。

ほんの数分の会話の間に、何がトリガーになってしまうのか不明だが

最後には支離滅裂な発言になってしまって、会話は空中分解。

このフラグがどこで立つのか、全く分らない。

初めて遭遇した後は、ちょっとでも会話するのに戦々恐々とした。

今?

各専門家様が書かれている「否定してはいけません」「優しく受け止めましょう」

なんて同居介護家族には無理!!と開き直ってからは、ある程度は我慢、

一定以上我慢した後(または疲れているか具合の悪い時)はキレる、で

もういいや〜、と思うようにしている。

 

赤の他人へであれば、そこまで感情も働かないし思い入れもないから

「否定しない」のも「優しくする」のも可能ですよ?

でも生まれてこの方ずっと様々な感情をやり取りし続けてきている実母に対して

それを実践できる、実践しているという専門家様がいたら会ってみたい。

理想論を書いている、あくまで患者の味方ですというスタンスだけを打ち出した

専門家様は、自分でまともに身内の介護をしたことがないはず。

嫁だの娘だのに大変なところを任せて、自分は研究者ですって顔で理屈を

捏ねているだけなんでは。

自分自身で認知症の身内を介護した経験のある人は、「そんなの無理ですよ」

って笑っておっしゃっているものね。

 

それに、幻視への対策にしても「ハンガーなどに服をかけず、影ができないように

部屋を明るく片付けましょう」と、どこも判を押したように書いてあるけれど、

これにも物申したい。

認知症の人は、片付け能力が相当低下していて、こっちが片付けても片付けても

色々なところから服やら何やら引っ張り出してきては積み、あちこちに掛け

自分で散らかすんです!!

何故この服がこの季節に出ている?これ私の服じゃん!とか、苦労して整理した

天袋の中身(無印のケースに収納)を和室に散乱させていたり。

その挙句が「知らない」「私じゃない、誰かが入ってきた」「そこに誰かがいる」

ですよ。やってられないですよ。

片付けても、ネバーエンディングなんですよ。

で、いつの間にか鴨居とかあちこちにツラツラ服をかけていて、昼夜問わず

「そこの人がどいてくれない」「あの方々は、何のために集まっているの?」

「いつお帰りにいただけるの?」

と突撃してくるわけである。仕事していても、トイレにいても。

家にいなければ携帯電話に。

 

・・・たまに操作が分らなくなってるけど、まだ携帯は使えている。

最近ようやく止まったが、先日までは履歴を見ては発信履歴なのに着信と

思い込んで電話をかけまくる、という行為を繰り返していた。

しかも「何でこの人からかかってくるの!?」と怒りながら。

…イヤイヤ、それアナタが掛けた履歴ですから。頭のところに薄いグレーで

受話器アイコン出てるでしょーが。というか発信履歴だらけだから!

認知症の早いうちから起きる、日時感覚があやふやになる、という症状も

しっかり出ているので、深夜だろうと構わず電話。

親戚だけではなく、業者の人とか残っている過去をずっとスクロールして

振り返ってしまっているので、迷惑の影響がでかい。

業者の人から折り返されると「何で今更電話かけてくるの!?」と怒るし。

説明しても納得しなくて、履歴がガッツリ端末に残っているのに

「絶対かけていない」と言い張るし。

最近は何かあると私に連絡が来るようになって、フォローが苦しい。。

まぁ、ここ半月くらいから電話に関心をあまり持たなくなってきたので幸い。

あまりに掛けまくるから「携帯取り上げる!」って何度もキレたもの…

ごみ収集の確認とかアプリでしているみたいだし、市からの情報メールを

見たいらしいので、携帯を取り上げられるのはイヤだったんだろうな。

 

ちなみに日時感覚が怪しくなると、何故か過去の郵便物も現在のものだと

思ってしまうらしい。

あるトラブルを起こした知人からの封書があって、最後のやり取りは数ヶ月前、

以降は縁が切れているのだけれど、1〜3年前の封書を見付けては

「何であの人から今更また連絡が来るの!」と怒っている。

それ、平成29年って書いてあるじゃん、日付。。。という説明は当然通じない。

そして2日前には、何故かその人が母の口座から何度もお金を引き落としている

と言い出した。ソレ犯罪ですから。確かに自営業の人だけど、金融機関から

自動引き落としできるほどの商売してないですから。

ついでに、あの人、母の口座番号なんて知らないですから。

っていうか、通帳のどこを見たらそうなるのか・・・

銀行に怒鳴り込んで行かなくて(行けない日時で)よかった。

 

それにしても、母が昼夜逆転で夜から朝方になると家中を動き回ってゴソゴソし

部屋に突撃してくるので、元々私は睡眠障害ではあったけれど、更に悪化している。

母自身は日中のどこかで寝ている。

朝から寝ていれば夕方には仕事していても突撃が始まり、

朝にまだ起きていれば9時や10時など、遠隔会議をしていることが多い時に

突撃される。ノックもなく、話しながらいきなりドアを開けてくる。

遠隔会議でマイクオンにして発言している時だったりすると、もうヒヤヒヤ。

何故か自分に話しかけていると思うらしく、聞き返してきたり

訳の分からない返事をしてきたりするので音声が入らないよう声を張ったり

短くまとめてミュートにしたり。

ドアにかけている黒板も、慣れすぎたのか見なくなったのかなー。

 

平日は出社したり外出したりで、私にも母にもメリハリが多少生まれるが

土日はどこにも行きたがらないし私自身が疲れ果てていてダウン状態なので

24時間×2(+土曜の夜分)はフルで一緒に家にいることが多い。

母の状態が上がっているタイミングに合うと、一人で近所に買い物に行くので

一人時間ができてホッとするのだが、やはり脳のこと、私の偏頭痛と似ているのか

天気良くなかったり気圧が低いと、母も引きこもることが多いように思う。

そうなると、母の状態(症状)に延々振り回されることになるのである。

最近はソラナックスを処方してもらっていて、金曜の夜だけは例外的に効きがよく

寝付くのは母の行動が一段落してからなので遅い時間になるけれども、そこから

昼前まで固めて眠ることができる。そして高確率で途中で目が覚めない。

他の日は気が張っているのか何なのか、そこまで眠れることはないので

おそらく一週間の疲れが出るタイミングなのだろう。

そして土曜の昼からしばらくは母が寝ているので、本を読んだり自分時間を

少し過ごすことができる。

が、夕方前後には起き出してくるし(そもそも寝ていてもトイレに起きた際に

寝ぼけと合わせ技で私の部屋へ突撃かますことも多々あるので気が抜けない)、

そこからは月曜の朝まで落ち着ける時間はほぼない。

何故か土日の眠りは短いのか浅いのか、そして変な夢ばかり見ると言いながら

認知症の症状が顕われるというパターン。

時々は夢と現実の区別がついていない模様。

 

現実の認識がおかしくなると、見当識もおかしくなり、深夜〜早朝にどこかへ

行こうと身支度を始めることも少なくないので、そして出て行ってしまうので

部屋に突撃されなくても実は気が抜けない。

前に一度、散々やり合った後の夜中0時過ぎ、目を離した隙に出かけてしまった

ことがある。その前のやり取りから、翌日に約束していた知人のお見舞い

に行ってしまったことが予測されたものの、既にパジャマ状態ですぐに

外に出られる格好ではなかった私は急ぎ携帯を出るまで鳴らし続けた。

幸い何度目かで出てくれたのだが、その時既に電車に乗って隣の駅まで行っていた。

 私「今は昼じゃないよ、夜の0時半だよ!」

 母「そんなことないわよ。人もいっぱいで明るかった」

 私「空は真っ暗でしょ!電車なくなるから、すぐ戻って!」

 母「・・・なんか、次が最終ですって言ってる」

 私「それどこ行き!?」

 母「XX行きだって」

 私「(よし方向OK!)それに絶対乗って!家に帰って!」

 母「・・・・・・んー・・・・分かった、帰るね」

ネオンの明るさでか、空の暗さが分からなくなっていたのだ。

それに電車や駅は最終になるほど、実は人は多い。むしろ最終頃が一番混む。

話している途中で頭が一瞬でもはっきりしたのか、最終列車を逃さずに

最寄り駅まで戻ってくれたので、ギリギリことなきを得た。

最終手段はタクシーだったけれども(最終の頃には列ができているが)。

 

そんなこともあって、徘徊防止内鍵なるものを購入してみたが、

取り付けも使い勝手もイマイチ・・・で、まだ稼働はしていない。

むしろ、認知がハッキリしている時にドアを見られたら、キーを持たない鍵の

存在に不快感や不信感を持つだろうし、かと言って正直な理由を言えば

また喧嘩にしかならないのが明らか。

 

調子がいい時は進んでゴミ出しも行くので、「朝に出す」と玄関に置いておいたゴミを

眠れないからと結局夜中に突然出しにいくこともあり、外に出ようとしている気配や

ドアの音、鍵の音がスリリング。

マンションだから他所様のドアの音が響いただけっていうこともあるので

偏頭痛の影響で耳の聞こえに少々難ありな私は、常に聞き耳を立てて

時にはロフトベッドから降りて確認し、というのを毎晩何度も行うのである。

前は部屋で音楽をかけたりしていたけれど、そういうのもできなくなった。

 

そんな状態なので、交感神経と副交感神経の交代というのが順調にいかないのも

まぁ至極当然といったところか。

先にもいったように、元々若い時から睡眠障害を持っているしね。

そして幼い頃から熟睡というのが滅多にできなくて、毎日夢を見ていて

起きて当分は夢を覚えているくらい覚醒しているのが通常運転という。

(信じられないかもしれないけれど、一番古い夢の記憶は2歳の時の。

 ものすごく理不尽で意味不明な夢だった・・・幼児とはいえ)

今でも思い出せる夢は結構ある。

そんな私が聞き耳立てながら寝ようというのだから、そしてドアの前で

なんやかんや話しかけられるのだから、眠れるわけがない。

豚コマよりコマ切れの、焼き鳥串並みに細かく浅い睡眠を日々ちょっとずつ重ねて。

食欲なくて食べない割に痩せないのは、逆に寝ていないからなかなー、なんて。

 

以前は土日は自由なパラダイス(自分が病院にかかる日を除く)だったのに

最近はすっかり精神がガリガリ削られる日となりまして。

月曜日は寝不足のまま出社して、変なテンションで仕事してランチして雑談して

家に帰って母相手に疲れてキレて…という流れが定着してきたような。

で、大体が火曜水曜あたりで母の調子もさらにドーンと落ちるのが定番化している

かな・・?天気とかによって変動するけれども。

 

でも、今週も出社&外出が多いので、母一人にすることが大半。

毎夜の落ちが酷くなるのか、週末にツケが来るのか。…週末な気がする。

外出は嫌いじゃないが疲れが出るタイプなので、本当は土日ゆっくりしたいけど。

致し方ないね…(感情的に割り切れるかは別問題)

 

まだ家事能力も残っているし、買い物もいけるし、外ヅラ会話は一応できているので

受診させるのも介護認定受けるのも、まだまだ無理そう。

多少の会話に変なところがあっても「年寄りだから、そんなもんでしょ」

で終わりそう。

介護認定が受けられないと会社の介護支援時短勤務も使えないし、

諸々のサービスも受けられないし。

認定取れるくらい悪化するまで、家族が抱えるしかないんだよね、結局。

でも昔から介護施設とかデイサービスとか、絶対嫌だと言っていたし

今も言い続けているからなー。

 

安眠はもう見送るまで見送りかも。